予防歯科

01 定期メンテナンスについて

お口の健康は定期メンテナンスから

歯科医院は歯が痛くなってから行く場所だと思っていませんか?歯は、むし歯治療などで一度けずってしまうと、二度ともとにはもどりません。治療のためには何度も歯科医院へ通う必要もあります。歯が痛んでから歯医者さんに行くのではなく、日ごろから予防歯科を意識して、定期的に歯科医院で「メンテナンス」を受けることが大切です。本格的な治療が必要になる前にケアすることで、むし歯や歯周病のリスクを早期発見することができます。

大切な歯を守るための
「予防歯科」が効果的です

予防歯科先進国のスウェーデンでは、多くの人が80歳になったときにも、若いときとほとんどかわらない20本程度の歯の本数を維持しています。これには、「予防歯科」の考え方が一般化していて、子どもの頃から歯の健康に気を使って定期的に検診を受けることが習慣化しているという背景があります。その一方で、日本では日本歯科医師会のスローガンである8020運動達成者が50%を超え、徐々に予防歯科が定着してきてはいますが、予防歯科に取り組んでいる人の割合はわずか2%ほどに留まっています。歯科先進国と比較すると、どちらもとても少ない数値です。

先進国との比較データ

歯ブラシだけのケアと、歯科医院でのメテナンスを受けた場合では大きな差がでます

歯ブラシだけのケアを続けた人と、歯科医院の定期メンテナンスでクリーニングを受けてきた人を比較すると、残存歯数に大きな差が生まれることがわかっています。定期メンテナンスを受けていると、むし歯や歯周病になる前に、注意深く、細かくお口の状態を検査しておくことができるので、例えばむし歯になりやすい部分をよく観察しておくなど、患者様それぞれにあった予防計画を立てて、むし歯や歯周病を未然に防ぐことが可能です。
歯を失う原因のほとんどは、むし歯か歯周病です。むし歯で一本でも歯を削ったり詰め物をしたりすると、治療した部分からむし歯が再発してしまいやすく、治療を繰り返し、最終的に抜歯することになってしまう場合もあります。そういった悪循環に陥ることを防ぐためにも、歯科医院での定期メンテナンスを受けて予防歯科に努めることをおすすめします。

年代ごとに残っている歯の本数

プロフェッショナルケアと
セルフケア

予防歯科には、歯科医院の定期検査などで行う「プロフェッショナルケア」と、医院の指導のもとご自宅で行っていただける「セルフケア」があります。どちらか一方だけではなく、どちらともをしっかりと続けることによって、高い予防効果が得られます。

プロフェッショナルケア

ブラッシング指導
正しいブラッシングの方法は人により様々です。当院では、担当衛生士が、患者様お一人おひとりの歯並びの違いやかみ合わせの違いに合わせ、適切な歯のみがき方、歯ブラシの選び方をお教えします。ぜひご自宅での毎日のセルフケアの参考にしてください。
PTMC
「Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナルメカニカル トゥース クリーニング)」の略称で、歯科医師や歯科衛生士による徹底的な歯面の清掃のことです。ゴム製のチップや、やわらかい毛のブラシを使用するため歯や歯茎をいためることもなく安心です。定期的に受けていただくことで、むし歯や歯周病を高確率で予防することができます。他にも、歯周病の悪化を食い止めたり、歯を白く綺麗にしたり、口臭の予防になるといったメリットもあります。

セルフケア

フッ素配合の歯みがき剤を使う
歯科医院で受けた歯みがき指導を意識して、毎日丁寧に歯みがきをしましょう。歯みがき剤には、フッ素配合のものを使用するとより効果的です。
フッ素はむし歯の発生と進行を防ぎ、歯質を強化する働きを持っています。フッ素を含む歯みがき剤を使用すれば、毎日の歯みがきをより効果的に行うことができます。
デンタルフロス・デンタルリンスを使う
歯と歯の間の小さな隙間は歯ブラシでは届きにくい場所です。すみずみまで綺麗にするために、通常の歯みがきの後にはデンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。ブラッシングだけだと除去率が58%であるのに対し、デンタルフロスを使用すると86%まで歯と歯の間の汚れを除去することができます。
仕上げにデンタルリンスでマウスウォッシングをすることで、舌や粘膜、のどなどにも付着した細菌を除去することができ、むし歯や歯周病をよりしっかりと予防できます。

02 歯の喪失の原因

歯を失う原因は、歯周病とむし歯が圧倒的に多くなっています。

歯の喪失の原因

歯を失う原因の第1位は歯周病

歯周病は自覚症状のほとんどない病気です。そのため気づいたときには進行してしまっていることが多く、歯を失う原因の第1位になっていると考えられます。現在、日本人成人の8割が歯周病にかかっているといわれています。歯ぐきがはれている、口臭が気になる、歯を磨くと血がでるなど、思い当たる症状はありませんか?まさか、と思う方も、一度歯科医院で検査を受けることをおすすめいたします。当院では、むし歯や歯周病のなりやすさなどがわかる、「リスク検査」を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

歯を失う原因の第2位はむし歯

いちどむし歯になり、一本でも歯を削ったり詰め物をしたりすると、治療した部分からむし歯が再発してしまいやすく、治療を繰り返し、最終的に抜歯することになってしまう場合もあります。そういった悪循環に陥ることを防ぐためにも、歯科医院での定期メンテナンスを受けて予防歯科につとめることをおすすめします。当院では、むし歯や歯周病のなりやすさなどがわかる、「リスク検査」も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

03 リスク検査

ここでいう「リスク」とは、将来にむし歯や歯周病にどれほどかかりやすいかという「リスク」です。カウンセリングや検査で、「リスク評価」を行うことで、予防につながります。

リスク評価① 「リスク検査」

患者さんのお口の状態

歯ぐきの検査、唾液の検査、レントゲン検査など、様々な検査を行って、むし歯や歯周病のなりやすさを評価します。

リスク評価② 「カウンセリング」

患者さんを取り巻く環境

喫煙や食生活などの生活環境にもリスクは潜んでいます。患者様のお話をじっくりうかがって、日常生活にリスクをさがしていきます。

患者さん自身のおからだの状態

糖尿病の患者さんは歯周病のリスクが高くなるなど、お身体の健康状態がお口の健康にも影響してくる場合がありますので、健康状態などもあわせてうかがいます。

リスク

リスク検査 使用機器

CAMBRA(キャンブラ)むし歯のリスク評価に

当院では、リスク評価からスタートするむし歯予防に「CANBRA(キャンブラ)」を採用しています。CAMBRA(キャンブラ)は、予防歯科先進国アメリカの、フェザーストーン教授が提唱するう蝕予防法です。 カリフォルニア歯科医師会とカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)との共同により開発。 フェザーストーン教授は、過去40年間にわたりう蝕学における複数の領域の研究を行ってきました。 現在は、リスク評価に基づくう蝕管理(CAMBRA)の推進に世界各地で取り組んでいます。

18000人以上の臨床研究を元にした確かなリスク評価

CAMBRAは、18,000人以上を対象とした臨床研究研究を元に、リスク評価の基準を定めています。そのため、経験や技術に左右されないリスク評価を行うことが可能な優れたシステムです。また、CAMBRAは全米歯科大学の全60校中40校で採用されており、プロの目から見ても信頼できるリスク検査機器であるということがおわかりいただけると思います。

キャンブラは、過去のむし歯経験や唾液量等から患者さん一人ひとりのむし歯リスクを評価し、それに応じたリスクを引き下げる為の処置を打ち出してくれます。

CAMBRA

Salivary Multi Test(サリバリーマルチテスト)唾液中の原因菌などを検査できます

Salivary Multi Test(サリバリーマルチテスト)は、ライオン株式会社による、歯と歯ぐきの健康および口内の清潔度に関連する多項目の唾液因子を5分間で測定できる唾液検査システム」です。

CA試験紙キット (Salivary Multi Test)

CA試験紙キット (Salivary Multi Test)
歯の健康に関連する唾液因子(むし歯菌、酸性度、緩衝能)
歯ぐきの健康に関連する唾液因子(白血球、タンパク質)
お口の清潔度に関連する唾液因子(アンモニア)
以上の6項目を1回の検査で同時に測定可能です。

専用測定機器 (Salivary Multi Test Meter)

専用測定機器 (Salivary Multi Test Meter)
手のひらサイズ(約160(幅)mm×105(奥行き)mm×51(高さ)mm、約430g)の測定機器です。
試験紙の色調を読み取って、たった5分で、素早く検査結果が得られます。
検査結果はレーダーチャート状にわかりやすく表示されます。

3mlの水を口に含み10秒間洗口します。

洗口吐出液をスポイトを使って試験紙に滴下します。

測定機器にセットし、色調を読み取ります。

レーダーチャートとともに検査結果に対するコメントも表示されます。

04 PMTC

PMTCとは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング)」の略称で、歯科医師や歯科衛生士による徹底的な歯面の清掃のことです。ゴム製のチップや、やわらかい毛のブラシを使用するため歯や歯茎をいためることもなく安心です。定期的に受けていただくことで、むし歯や歯周病を高確率で予防することができます。他にも、歯周病の悪化を食い止めたり、歯を白く綺麗にしたり、口臭の予防になるといったメリットもあります。

歯ブラシでは落とせない汚れをおとせます

PMTCでは、毎日のブラッシングでは取りきれない、歯垢や着色汚れ、むし歯や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)をおとすことができます。毎日のブラッシングに加えて定期的に行うことで、歯垢や着色汚れ、細菌(バイオフィルム)など、たまってしまいがちな汚れを取り除き、むし歯や歯周病を防ぐことができます。

歯みがきでは取りきれない汚れをとってお口の中をすっきりさせたい、矯正治療中で磨き残しが多くなってしまう方、被せ物やブリッジをしていて、歯ブラシがとどかない部分がある方、歯周病治療で歯石を取除いたあとの仕上げに

PMTCのすすめ方

  1. 01
    染め出し

    まず、普段のブラッシングでどのぐらい磨き残しができてしまっているか、染め出しをして確認します。自分の歯並びや噛み合せによる磨きにくい場所など、特徴を知ることができるので、毎日のブラッシングの際の参考にしていただけます。

  2. 02
    ブラッシング指導

    PMTCをおこなった後にも、適切な方法で歯を磨いて、歯垢をできるだけためないようにするため、ブラッシングの指導を行ないます。当院では担当の歯科衛生士が指導いたします。

  3. 03
    クリーニング

    いよいよ専用の器具を使用して歯垢や着色汚れを落としていきます。PMTC用の研磨剤を使って磨きあげ、落としきれない歯と歯のすきまの汚れなどには、フロスや専用のチップを使用して丁寧に落としていきます。

  4. 04
    フッ素を塗布

    歯を磨き終え、研磨剤を綺麗に洗い流したら、歯の表面にフッ素を塗ります。フッ素を塗る事で、歯の表面が強くなり、むし歯になりにくくなる効果があります。

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