歯列矯正

01 歯列矯正について

より良い笑顔のためにできること。

笑顔の決め手は口元の表情です。
不正な歯並びの治療は、歯並びに関するコンプレックスの解決のみならず、むし歯や歯周病のリスクを小さくするためにも効果を発揮します。
※ 矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費診療です。

なぜ矯正治療が必要なのか

歯並びが悪い事は、こわい病気なのでしょうか?いいえ、みなさんの骨格も歯も親からもらった大切な身体の一部です。それはそれで自然な生理的状態です。放っておいてもまず命に別状はないでしょう。
それでは、なぜアメリカでは高校生の80%が矯正経験者なのでしょうか?肥満や喫煙が身体に良くない、ひいては文化的ではないといわれるようになるずっと前から、親が子供の歯並びを治すのは責任のようなものでした。それは、歯並びが悪いという状態を放置することで、次にあげるようなさまざまな不利益を被るからです。

歯並びが悪い状態を放置することで起こり得るデメリット

このように、挙げればきりがありません。私の父も矯正歯科医でしたが、診療室の中に「白歯微笑」「明眸皓歯(めいぼうこうし)」という有名な書道家の書いた文字を額に入れて掲示してありました。ともに白くきれいな歯の大事さを謳ったものです。まさしくこれに尽きます。

歯列矯正治療を行って、輝く笑顔を手に入れませんか?

歯列矯正が必要な歯並びとは?

歯列矯正が必要な歯並びには以下のような種類があります。

叢生(そうせい)
いわゆる「乱杭歯(でこぼこの歯)」です。
歯と土台の骨の大きさの調和がとれていないために、でこぼこになります。抜歯が必要な場合が多いですが、8歳ごろから顎の骨を拡げることで抜歯を避ける治療もあります。虫歯や歯周病など万病のもとです。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎の方が下顎より前へ出ているいわゆる「出っ歯」です。日本人の場合60%が下顎に原因があるといわれています。
8歳ごろより上下の顎の位置をコントロールするのが望ましいです。
反対咬合(はんたいこうごう)
下顎の方が上顎より前へ出ているいわゆる「受け口」です。下顎の骨は思春期成長期にわたり成長を続けますので、十分な管理が必要です。
最近は乳歯列期より治療を開始する治療法が見直されています。
開咬(かいこう)
歯が部分的に咬み合わない状態です。別名オープンバイトともいい、一部は咬み合っているのに他が咬み合わない状態(特に前歯があいた症例が多いです)。
口をあけると前歯の間から舌が見えるといった特徴があります。前歯で物を噛むことができないため、咀嚼(そしゃく・食べ物を噛み砕くこと)機能に障害が表れます。
空隙歯列(くうげきしれつ)
「すきっ歯」とも呼ばれます。歯と歯の間にスペースが出来てしまっている歯並びのことで、なかでも、前歯の隙間が空いてしまっている正中離開の原因は、顎の大きさに対して歯が小さい場合、先天的・後天的も含め歯の数が足りない場合などに起こりやすいです。

矯正治療のすすめ方

当院での基本的な矯正治療の流れについてご紹介します。矯正治療を検討されている方は参考になさってください。

  1. 01
    矯正相談

    まずは相談してみましょう。お口の中やお顔を拝見して悩み事と照らし合わせながら、専門的なアドバイスをしていきます。みなさんやその親御さんとドクターの信頼関係が重要ですから、なんでもじっくり聞いてください。当院では無料で矯正相談を承っています。

  2. 02
    基本検査

    検査まで進んだら、今度はしっかりお顔やお口の中の診査、歯形の採取、レントゲン撮影、写真撮影を行います。
    これらをもとに診断を出してから、やるか否かをお決めになっても結構です。

  3. 03
    診断

    検査結果を詳しくご説明いたします。矯正治療の成功は正しい診断にかかっているといっても過言ではありません。ここでは具体的な装置や方法、治療期間の見通し、費用の全て(当クリニックではほとんどのクレジットカードがご利用になれます。)までご説明します。

  4. 04
    矯正治療前の虫歯治療や抜歯など

    矯正治療への期待をふくらませながら、当クリニックでは必要な処置をいたします。面白いことに、この期間にドクターとすっかり顔なじみ、仲良しになってしまいます。

  5. 05
    矯正治療スタート

    さあ、装置を入れて治療の始まりです。固定式のものや取り外しのものなど装置はさまざまです。ドクターの指示をよく守って一緒にゴールへ向かいましょう。装置によってのブラッシング指導や矯正治療特有の違和感、痛みについても充分説明を受けましょう。治療中にできた小さなむし歯の治療もその都度治療します。通院は通常1月に一度です。場合によっては間隔が長くなる場合もあります。

矯正治療 Q&A

矯正治療はいつ始めれば
いいですか?
大まかに言って、最初が小学校低学年で上下の前歯が生えてきた段階です。この時点での上下のあごの関係、歯並びのでこぼこの程度で今後のことは大体アドバイスできます。また最近は乳歯の時期の受け口(反対咬合)に有効な装置の治験例が成績良好ですので、まだ早いと思わずにご相談ください。
また、成人症例は遅すぎるということはありません。歯周病のケアを重点的に行いながら治療を進めますので安心してご相談ください。
矯正治療は痛いですか?
装置を付けて2~3日から1週間ほどは歯が浮いた感じがします。痛い場合は我慢せず痛み止めを服用します。痛みには慣れもありますが、強い痛みが治まらない場合はご相談ください。
装置は目立ちますか?
表側につける場合、透明なブラケットを使用します。また、最近はワイヤーも白いものの種類が増え、気付かれない場合もあります。表側自体に抵抗がある場合、歯の裏側に装置を付ける方法もあります。
当院ではSTbという最新の小型のブラケットを使用しますので、以前に比べ不快感が激減しました。詳しくは院長にお尋ねください。

矯正治療の費用

ご存知のように矯正治療は保険が利きません。(ただし顎変形症や先天性外表奇形の一部には保険の利くものがあります)下記が、標準的な矯正治療にかかる費用の目安です。

矯正治療の例

例1
成長期(第1期)からの矯正治療
約25万円~33万円(税込)
例2
第2期からの本格的矯正治療
48万円~56万円(税込)
例3
例1から継続して例2へ移行する場合
例1の費用に、プラス26万円(税込)

02 予防につながる歯列矯正

歯並びを良くすることは、むし歯や歯周病の予防にもつながります。歯並びが良いと、歯並びが悪い場合に比べて歯を磨きやすくなるだけでなく、不正な噛み合せによる歯や歯茎への負担が軽減されるので、むし歯や歯周病、また顎関節症などの予防につながるのです。

歯並びが良いとむし歯や歯周病、
顎関節症の予防につながります

歯列矯正は様々な予防につながっています!

歯列矯正がさまざまな“予防”につながる理由とは?

歯が磨きやすくなりお口を清潔に保てます
歯並びが良いと歯が磨きやすくなります。すると、歯並びが悪い場合に比べて歯垢がたまりにくくなるので、お口の中のむし歯や歯周病の原因菌を減らすことができ、むし歯や歯周病の予防に繋がります。
噛み合せが改善すると顎や歯茎への負担が減ります
歯並びが悪く噛み合せが悪いと、正しい場所で歯と歯が噛み合ないので、歯や、歯を支えている歯茎に負担がかかってしまいます。歯並びを整えると、そんな問題を解消することができ、歯周病や顎関節症といった、歯茎や顎に負担がかかることが原因となる症状を緩和・改善することが可能になります。
“予防につながる矯正歯科”に興味がおありの方は、お気軽にお声がけください。

03 ラビアル矯正

ラビアル矯正とは、歯の表側にブラケットを付け、ワイヤーで行う矯正治療です。古くからある一般的な矯正方法で、ブラケットには金属やセラミック、プラスチックなどさまざまな種類があります。当院では基本的に、白色で美しく、目立ちにくいセラミックブラケットや、白いワイヤーを使用しています。

ラビアル矯正の特徴

さまざまな症例に対応可能な矯正です

表側矯正で使うブラケット装置は、ブラケットという小さな装置を、歯の一つひとつに接着させて、そこにワイヤーを通し、歯並びを整えていく装置です。歯の一つひとつに、臨機応変にブラケットを接着することができるため、自由度がとても高く、ほとんどの症例に対応できます。そのため多くの矯正歯科医院で、昔から広く使用されている方法です。現在では、 歯科用接着技術の発達によって、ダイレクトボンディング法(歯の表面に直接ブラケットを接着させる方法)が主流となってきており、歯の移動のコントロールがよりしやすくなりました。

04 マウスピース矯正

マウスピース矯正は、ラビアル矯正などのブラケットとワイヤーを使う矯正とは違い、矯正専用のマウスピースを作成してそれを歯にはめておいて、歯列の矯正をしていく装置です。マウスピース矯正は、歯を大幅に動かす必要のある症例には向きませんが、歯を少しだけ動かしたい場合や、矯正治療後の後戻りなどを修正するのに有効な矯正装置です。

マウスピース矯正の適用範囲

マウスピース矯正 Q&A

本当にマウスピースで
歯が動くの?
私自身、26年以上ワイヤーとブラケットで2,000人以上の歯を動かしてきましたからこれは大きな疑問でした。全てのワイヤー矯正には「守るべき手順」と「固定や力学の概念」があります。一方で、マウスピース矯正自体は決して新しいものではなく、従来より「トゥースポジショナー」や「ダイナミックポジショナー」という名で大学病院ではしばしば用いられており、ある程度の歯の移動は可能であることを経験的に知っていました。しかしながらマウスピース矯正の優れているところは、治療開始からゴールまで全ての歯を「同時に」「適切な力で」「最短距離で」精密に動かす「コンピュータテクノロジー」にあります。これがまったく新しい矯正といわれる理由です。マウスピース矯正では私も頭を切り替える必要があります。
どんな歯並びでも治るの?
マウスピース矯正に限らず、裏側からの矯正、他の取り外しの装置などにもそれぞれに向き不向きはあります。インビザラインも例外ではなく、単独では難しいケースもありますが、他の装置を付加することで現在はほとんどすべての症例に適応できます。大切なのはどんな矯正方法であれ、長年の矯正臨床経験で培った「歯の移動」に対する深い理解と造詣がドクターにあればどんな事態にも対応できるということです。
マウスピース矯正は
時間がかかりますか?
当院で導入しているマウスピース矯正装置は無駄な動きがありません。ゴール位置まで最短距離で同時に動かしますので、症例によっては従来の矯正よりも早い場合があります。そのためにはドクターの指示に従い、2週間ごとに次のアライナーに進めるよう患者さまの努力が欠かせません。
料金を詳しく見る>

05 部分矯正

歯並びが悪い一部分の歯に矯正装置を付けて、歯並びやかみ合わせを改善する方法が部分矯正(MTM)です。部分矯正は、一般的な矯正治療(歯全体に行うもの)と比較すると、違和感がちいさかったり、費用を安く抑えることができたりします。ただ、上下でしっかりと噛み合せを作るような矯正治療を行うことは、前歯のでこぼこをきれいにする治療や、歯と歯の間の隙間を閉じる治療など、かみ合わせに大きな影響を与えないような治療に主に適用されます。

部分矯正(MTM:マイナートゥースムーブメント)の特徴

矯正治療の本来の目的は、単に見た目を美しくするということではなく、噛み合せを整えることで歯の本来の機能を開腹するという点にあります。ですから気になる所が部分的でも、全体的に治療をする必要が出る場合も多いです。ただ、症例によっては、歯の機能を維持したまま、部分的に短期間で、比較的ローコストで治療が可能な場合もあります。そんな時に適用できるのが部分矯正(MTM:マイナートゥースムーブメント)です。

部分矯正(MTM)ではその名の通り、動かす歯を数本に限定して矯正治療を行います。通常の矯正は多数の歯を動かすので、2~3年は治療にかかるのが一般的とされていますが、部分矯正では動かす歯を数本に限定するため、より短期間で矯正が完了します。インプラントなどの補綴処置を組み合わせれば、半年程度で症状を改善できます。

  1. 01

    歯根しかない歯を引っ張り出すため、両隣の歯に矯正装置のワイヤーをかける。
    歯根にフック状のワイヤーを付け、ゴムの力をつかって引っ張り上げます。

  2. 02

    1~3ヶ月たち、歯根が歯肉のライン上まで出てきたら、周辺の歯肉および歯槽骨を修正します。
    (あともどりをふせぐための歯周外科処置)

  3. 03

    約2~3ヶ月たち、歯肉の状態が回復したら、矯正は完了です。補綴物を入れる治療を開始できます。

傾いた歯を起こす(アップライト)による治療例

歯を失ったまま放置すると、隣の歯が傾いてしまいます。そういった場合、インプラント等の治療を行いたくても、そのためのスペースがあいていないため、スペースを作る必要があります。治療前の処置として、部分矯正が活用できます。

  1. 01

    大臼歯の奥にミニインプラントを埋め込んで、矯正装置を用いて、大臼歯を起こします。傾いていた大臼歯が起き、スペースができました。

  2. 02

    MTMによってできたスペースにインプラントなどの治療を行うことができます。

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